テキストや動画を通して、新たなコミュニティーを構築するサービスの普及で、インターネット上で人間関係を築くことも一般的になってきました。
そんな中で近年注目を集めているのが音声配信アプリ。
テキストほどめんどくさくなく、動画よりも準備がなくても配信できるので、利用者が増えています。
でも、音声配信アプリってどうやって使うの?という人もまだまだ多いはず。
そこで、今回は人気の音声ライブ配信アプリSpoonの概要から使い方までを徹底解説します。
Spoonは、音声配信アプリの中でもハードルが低いので、初心者の方にもおすすめのアプリです。
Spoonとは?
「Spoon(スプーン)」とは、株式会社Spoon Radio Japanが提供・運営する音声専用のライブ配信アプリです。
ちなみに最初にリリースされたのは韓国で、アジアを中心に多くのユーザーがいます。
同じライブ配信アプリである「17Live」や「ポコチャ」とは違い、映像の配信はなく、音声配信に特化しています。
ユーザーは顔出しをすることなく、ラジオのように配信するのが特徴です。
音声配信するために特別な審査は必要なく、登録すれば誰でも配信することができます。20代を中心に全世界で3000万を超えるユーザーがいると言われています。日本でも月間ライブ数は150万を超えていると言われており、巨大な音声配信プラットフォームです。
多くのユーザーがいることから、お気に入りの配信者を見つけたり、ファンを獲得できる可能性が他のツールよりも高いと言われています。
なお、対応機種はスマホとタブレットのみで、パソコンでの利用はできません。
複数の配信方法
Spoonには、配信方法が3種類あります。
お好みの方法で自分の音声を配信できるのは、とても嬉しいですよね。
LIVE
リアルタイムで配信するコンテンツで、配信中に声での会話に加えてチャット機能を使ってもコミュニケーションを取ることができます。
コラボ機能を使って、リスナーとコラボ配信することも可能です。
不特定多数に配信することも、フォローしてくれているリスナーに限定して配信することも選択できます。
配信可能時間は、最大2時間です。
CAST
30秒以上録音したものを配信できるコンテンツです。
ライブではないので、撮り直しすることができ、初心者でも始めやすいと言えるでしょう。ラジオ番組風に幅広いコンテンツを作成できるので、効果音などを工夫するのもありですね。
TALK
「〇〇って言ってみて」など、Spoonを利用している人に音声投稿して欲しいことをお題としてタイトルに書いて募るコンテンツです。
「いいね」と思った音声にハートをつけたり、ユーザーどうしでのコミュニケーションのきっかけになる機能です。
類似アプリとの違い
音声配信アプリは色々ありますが、Spoonにしかない機能や制約もあります。
今回はVoicy、Podcast、Radiotalkの3つの類似サービスと比べてみましょう。
Voicy
Voicyは、日本初の音声配信メディアで、ラジオのように配信ができるツールです。
有名人やインフルエンサー、大手メディアや企業などが配信する音声を無料で視聴することができます。
Spoonとの大きな違いは、審査があるかないかです。Spoonには配信に審査が必要ではないですが、Voicyには厳しい審査があり、審査通過率は1.6%と言われており、かなり狭き門となっています。
そのため、初心者が配信者となるのは難しく、多くのユーザーは聴くだけの人が多いです。また、ライブ配信はできません。
Podcast
Podcastは、オンデマンド音声配信プラットフォームのことで、インターネットで公開した音声コンテンツを配信する仕組み、またはその番組のことを指します。
Podcastを公開できるツールやサービスは複数あり、有名なものでいうとSpotifyなどでも配信されています。
PodcastとSpoonの違いは、ライブ配信ができない点です。
また、Podcastを配信する際は、音声の調整やBGMの挿入を行ったほうが聞いてくれる人が増えるので、編集作業の時間や手間がかかり手軽には配信できない点も違いと言えるでしょう。
Radiotalk
Radiotalkは、2020年9月にラジオ配信に対応し始めました。
ユーザー層が20代〜50代とかなり幅広いのが特徴です。
芸能人が配信しているコンテンツも多く見受けられます。
基本的な機能はSpoonとあまり変わりませんが、ユーザー数が多いので、自分の配信を聴いてもらうには工夫が必要です。
かんたんにコミュニティーを形成して、色々な人と手軽に会話を楽しみたい人には、不向きかもしれません。
Spoon専門用語
Spoonには独自用語がたくさんあるので、ユーザーどうしでコミュニケーションを取るためには、用語についてある程度の知識を持っておくことがおすすめです。
今回は、よく使われる用語をいくつかご紹介します。
- DJ:配信者のこと。人によっては「枠主」「主」「配信者」と言う人もいます。
- スプナー:配信者やリスナーなどSpoonを利用するすべての人たちのことをスプナーと言います。
- LIVE:LIVE(ライブ)とは、配信のことを指します。中には「放送」「枠」といった呼び方をすることもあるそうです。
- 枠:枠とは、LIVE配信のことですが、「歌枠(配信者が歌を歌う配信)」「雑談枠(特にテーマを決めずに雑談する配信)」「寝落ち枠(寝る前の配信または、途中で寝てしまうかも、という事前申告の意味で使われる)」などテーマを決めて配信している人も多いです。
- マネージャー:LIVE配信で配信者のお手伝いをする人のこと。悪質なユーザーを退出させたり、初心者に向けて配信内容や各種機能の説明してくれます。
- チョイス:人気が急上昇していることから、運営によってピックアップされている配信者のこと。このチョイスになると、ライブ一覧の上位に表示されるので多くの人に配信をアピールすることができます。
- ファン:TwitterやInstagramでいう「フォロワー」のことです。
- ふぁんぽち:「FAN」のボタンを押してその人のファンになることを「ふぁんぽち」と言います。
- my:「my(マイ)」とは、自分がファンになった人のこと(フォローしている人のこと)です。TwitterやInstagramでいう「フォロー」ですね。
- ファンボード:ファンボードは、ファンがDJに向けてコメントをできる掲示板のようなものです。コメントに返信してくれるDJもいれば、中にはほとんど返信しない人もいます。ファンボードを見ると、そのDJの人柄が見えてくるかもしれません。
- アクティブ:アクティブとは、その配信にいる人たちのこと。Spoonでは配信画面に今その放送にいる人や、配信に来てくれた人の累計がわかるようになっているので、その時にいる人のことを「アクティブ」と言います。
- 入室コメント:入室コメントとは、リスナーが入室した時にリスナーに向けて出される配信者からのコメントのこと。テンプレとして決められていて、自動的に流れるようになっています。
- 初心者定期:初心者定期は、初心者に向けて機能を説明してくれたり、配信内容についての説明が書かれた文章のことです。マネージャーが定期的にこのテンプレを流してくれることが多いでうs。
- 潜る:潜るとは、配信中にコメントをせず、ただ配信を聴いているだけの行為です。「潜り○!」などをライブのタイトルに入れてくれるDJも多いので、コメントするのが恥ずかしい人はそうしたライブを中心に聴くのも良いでしょう。
- 落ちる:落ちるとは、視聴をやめるという意味です。
- 投げ銭:Spoonでは、「スプーン」でアイテムを購入し配信者にプレゼントすることで投げ銭をすることができます。
- チャージ:スプーンを購入することをチャージと言います。いわゆる課金です。
- 蹴る:ユーザーをブロックしたり強制退出させたりすること。
- 幽霊(お化け):配信中なのにコメントや参加者に表示されないユーザーのこと。単なるバグなので、退出してもう一度その配信に入り直せば解決します。
- たぬき:Spoonの配信者の噂話などを「雑談たぬき」という掲示板をやっています。誹謗中傷や信憑性の低い情報ばかりが集まっているので閲覧はおすすめしません。
- 電ヘラ:電波がヘラってるの略で、電波が不安定だったり回線が安定しないという意味です。
- ステルス:入室をせずに配信を聴くこと。入室すると絶対に配信者へ通知が行きますが、ステルスならバレることなく配信を聞けます。
視聴方法
基本情報がわかったところで、Spoonの利用方法をご解説します。
アプリのインストール
お手持ちのスマホにSpoonアプリをインストールします。
インストールは、無料です。
インターネット環境が整った場所でのインストールがおすすめです。
アカウントの作成
Spoonの視聴はアカウントなしでもできますが、配信するにはアカウントが必要なのでアカウント作成しましょう。
ログイン方法を選ぶ
プロフィール情報を埋め、「次へ」をタップ
Spoonのホーム画面になったら作成完了
なお、プロフィールは後からでも登録できるので、急いでいる人は右上の「スキップ」から進んでも大丈夫です。
プロフィールの編集
Spoonのプロフィールはかなり特徴的で、文字として登録できる情報は名前(ニックネーム)、ID、性別、生年月日、他SNSのリンクのみ。
自己紹介は声で登録するようになっています。
退会する場合
Spoonを使わなくなった場合、アプリを消すだけでなく、アカウントも消して退会することもできます。
プロフィール画像で右上の「三」ボタンをタップ。
「設定」に進む
一番下の「退会する」をタップ
退会に関する説明事項をしっかり読んでチェックを入れ、「同意して退会する」をタップ
なお、退会してしまうと登録した情報やアップロードした音声、もらったアイテムや収益なども消えてしまいます。
退会後にアカウントを復旧したり、7日以内の再登録はできませんのでご注意ください。
お好きな配信を選んで視聴を開始しましょう
ホーム画面にいくと、画面上部に「LIVE」「CAST」「TALK」というタブがあるので、それぞれタップすると、カテゴリごとに配信された音声を聴くことができます。
気になるDJをタップして、視聴してみましょう。
コミュニケーションを楽しみたい方は、コメントなどで積極的にユーザーどうしのコンタクトをとってみてくださいね。
配信方法
Spoonの魅力の一つはなんと言っても、誰でも気軽にラジオ配信できるところ。多くのリスナーが増えれば、少量ですが、投げ銭機能でお金を稼ぐこともできます。
聴くだけでなく、配信もしてみてはいかがでしょう?
LIVE
Spoonの代表的な機能である「LIVE」。
こちらは最大2時間の配信ができ、ファンとのリアルタイムの交流を楽しむことができます。
メニューバー真ん中「+」ボタンをタップ。「LIVE」を選択します。
カテゴリやタイトル、背景画像、ハッシュタグなどを設定し、右下の「完了」をタップ。
ライブ配信が始まります。終了時は右上の「×」ボタンをタップ。
サイトにてライブ配信のスコアを確認して完了。
継続することで多くのリスナーがくるようになったり、ファンがついたりします。リスナーがきたらしゃべりかけてみてくださいね。
CAST
初心者にぴったりの「CAST」。取り直しもでき、自分の音声コンテンツを長く残しておくのにおすすめです。
メニューバー真ん中「+」ボタンをタップし「CAST」を選ぶ。
カテゴリ、タイトル、画像、ハッシュタグを設定したら「録音」ボタンをタップ
ボタンのいろが変わったら録音開始です。録音は30秒以上という制限があります。終わったら「停止」をタップ。
右下の「完了」をタップしてアップロード。
TALK
「TALK」では、自分の音声掲示板を立ち上げてリスナーとの声でのやりとりを楽しめます。
メニューバー真ん中「+」ボタンをタップし「TALK」を選ぶ。
タイトル、背景画像、テキストを入力&設定。右下の「完了」ボタンで掲示板を立ち上げる。
下の録音ボタンを押し、自由に録音・アップロードする。
自分の音声がアップロードされたのでリスナーからの返事を待つ。
Spoon配信でのファンの増やし方
定期的な配信
まず配信する頻度を増やすことで、リスナーに覚えてもらうことができます。
さまざまなテーマを考えて、定期的に配信するようにしましょう。
曜日と時間を決めると、覚えてくれる人も増えます。
わかりやすいタイトル
タイトルはわかりやすく、気をひくものをつけましょう。
初見のユーザーにもわかりやすいものにすることで、新規ファンの獲得に繋がります。
配信時間は無理して長くしない
配信時間を無理して長くする必要性はありません。
むしろ、話が途切れて無音になってしまうことの方が、ファンがいなくなってしまう原因になります。
話がなくなったら、適度なところで次の配信の予告をし、終了することをおすすめします。
他の人の枠にも遊びに行く
自分が配信するだけでなく、他の人の枠に遊びに行くのもファンを増やすのに有効です。
配信者や他のリスナーと仲良くなることでお互いにファンとなって、自分の配信に来てくれることも増えますよ。
他の人の配信をみることで、より良い配信することにも繋がります。
分析がてら、たくさんの配信者の配信を覗いてみましょう。
コミュニティー作りにもおすすめです。
BGMをかける
配信中のBGMは、実はとても重要です。
話の合間を繋いだり、自分の配信の雰囲気を醸し出すことができたりするので、配信の魅力をさらにランクアップさせてくれます。
なお、自作のBGMでない場合は、BGMの利用規約などをしっかり把握し、著作権侵害しないようにしましょう。
配信中のリスナーへの対応
自分の好きなように配信するのも楽しくて良いですが、ファンを増やしたい時は、リスナーを大事にすることも重要です。
ファン獲得を最優先事項にしている方は、以下の対応をしっかりやっていきましょう。
- もらったコメントは基本的に全て読む。
- 配信中にリスナーに話を振る。(リスナーに任せすぎない程度で)
- 配信者からのコメントを利用し、チャットでのやりとりもフォロー。
- リスナー情報を覚える。(名前、好きなものなど)
- Newマークの初心者のフォロー。
- こちらからふぁんぽちをする。
- ファンボードの作成。
ファンボードは、自分の配信を聞いてくれる人が集まれるプラットフォームです。
必ずファンボードを作成し、コメントをくれたファンには返信をすると、定期的に遊びに来てくれる人も増えるでしょう。
また、ファンボードに次の配信のスケジュールを記載しておくと、ファンが配信に遊びに来てくれる確率が上がります。
アプリの評判
高評価
Spoonは、「人の声を聞きたい時に便利」や「アットホームな感覚で配信が楽しめる」など気軽に配信、コミュニケーションができる点が大きな魅力となっているようです。
審査などの難しい制約なしで、気軽にコンテンツ配信やおしゃべりを楽しめるのもポイントとなっています。
カジュアルなコミュニケーションをする際にちょうど良いアプリとして人気なのがわかります。
低評価
一方、「アプリのバグが多い」や「報告しても運営の対応が遅い」などのサービスそのものの質がよくないことを指摘する人が多いのも事実です。
また、誰でも配信者になることができる点と、誰でも視聴できるコンテンツである点から「誹謗中傷を受けた」というユーザーもいるようです。
ブロック機能などを活用できますが、どんな人と出会うかは誰にも制限できません。
ある程度、自分で自分のプライバシーを守るための対策が必要でしょう。
使用するときに注意すること
周囲の音声に注意
音声だからといって、何も注意しないのはあまりにも不用心です。
音声から場所や個人情報が特定されてしまうことも大いにあり得ます。
自分が配信者になる場合は、周囲の音声や雑音には注意し、プライバシーを守りましょう。
BGMが商用利用可能かどうか
SpoonではBGMを使うことができますが、その音楽が商用利用できるものかどうかの確認は配信前に必ず行ってください。
商用利用できないものだった場合、著作権を侵害していることでトラブルになることも。
配信内容によっては、多額の罰金を支払わなくてはならない可能性もあります。
卑猥な配信はアカウント停止の対象
卑猥な配信や不適切な表現がある配信はアカウント停止の対象になりますので、やめましょう。
嫌がらせや誹謗中傷もアカウント停止の対象です。
あくまでも、ユーザー同士で楽しい話をする場所としてSpoonを利用してくださいね。
なりすましは違反
音声で、プロフィールもあだ名で良いので、なりすましのアカウントが増えています。
もちろん、なりすましも利用規約に反していますので、やめましょう。
また、そういったアカウントを発見した際には、必ず運営に報告してください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
音声のみで配信ができると、身だしなみなどを気にしなくてもいいので、気軽に配信できていいですよね。
勉強や仕事の合間に耳だけ参加するのにもぴったりで、ながら作業の時に良いかもしれません。
暇な時や誰かの声が聞きたい時、ぜひ利用してみてください。
他のLIVE配信についての記事については、こちらを読んでみてください。
以上、Spoonについてのご説明でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。